国際バカロレアと大学受験

国際バカロレア教育とは世界の大学に入学できる資格とそれに繋がる教育プラグラムのことで世界100カ国以上、20,000校以上の大学への入学や受験資格が与えられる国際的な教育プログラムです。

詳しい内容については以下にURL添付します

▶︎国際バカロレアHPより

▶︎文部科学省IB教育推進コンソーシアム

そして日本の学校教育法第1条に規定されてる学校通称『1条校』に認定されている学校で、国際バカロレアの認定証を得られる高校だと卒業と同時に日本の高校卒業資格も国バカロレア資格も同時に得られます。

インターナショナルスクールは『1条校』でないことが多いので、国際バカロレアの認定もない学校だと日本の大学を受験するには『高卒認定試験』を受けるかもしくは帰国生枠を設けてるような学校の学部を受験することになりますザックリな説明ですので全てに当てはるとは限りませんし、制度も変わるので常に最新情報を各自で確認をお願いします

なぜ日本で国際バカロレア教育が注目され始め増えたのかと言うと、数年前まではバカロレア認定を受ける言語に『日本語』が入ってなかったのですが、日本語も認められるようになったというのと、以前の政権下で国際バカロレア校を増やすと言っていたので、テレビなどでも取り上げられるようになったのです。

それまでは英語・フランス語・スペイン語だけだったのですが、日本語でバカロレア教育課程の授業を受けれるようになったと言うことです。しかし、ここで気をつけたいことはバカロレア教育では授業課程の内容やカリキュラムが決められており、それが公開されてるからこそ、世界的に認められてるのですから、それが教えられる教員が必要であること。教育内容は認められてるとは言え英語バカロレアを受けていない場合、英語圏の海外の大学へ進学を希望する場合は英語能力を別途示すテストのスコアの提出が求められます。

日本語でバカロレア認定を受け、日本の大学に進学するのであれば何の問題もありませんが、海外の大学に進学を考えているのであれば、学校が日本語DPなのか英語DPなのかを確認して、入学しないと後で後悔することになります。

あと、進学する大学が求めているような課程の授業を提供してくれてるかどうかです。自分の進学に必要ない教科しか提供されてい学校なら何の意味もないのです。

うちの子供は英語DPの国際バカロレアを『1条校』で終了してますので日本の高校卒業資格と両方持ってます。国語も日本の高校レベル同等の教科を受け成績を出しているので、日本の大学を受験する際に日本語検定試験などのスコアも必要ありません。英語と日本語のバイリンガルディプロマを取得しています。

国際バカロレア教育は内容としてはとても良いと思っていますが『良い』ということだけで選んでしまうのではなく、どの大学に進学するかを高校受験をする時に考えて国際バカロレアを選択しないと大学受験に繋がらないといことです。

日本語DPだと理系のハイクラスを提供している学校がまだ少ないと聞いていますので

*どのような方向に進学?

*進んで行ったけど進路方向を変えたくなったらどうする?

など、自分なりに想定して学校選びをすることを勧めます。

日本やオーストラリアなどは、これからがIBのファイナルテストの時期ですね。欧米とファイナルの時期が違うので、海外大学の願書の提出などともスケジュールが重なり、『管理』がとても重要になってきます。季節も進み体調管理も難しい時期に入っていきますので、受験生の方は焦らずしっかり目標に向かって突き進んで下さい!

日本と海外の予防接種から考えること

メキシコでもまた、新型コロナ感染者が増えつつあるようです。日本でもまだ感染者が出ていますし、世界的に見ても収束はしていないので、引き続き感染対策をしながら、社会活動を開始していくことは続いています。それ以外にもサル痘のことも気になりますし、最近では、ポリオの発生状況について外務省から情報提供もあり、一つの感染症のことだけを考えて行動できないほど、グローバル化の中で生活していることを気付かされます。

日本でも新型コロナワクチン4回目接種も開始されてますが、3回目以降の接種率が伸び悩んでるという状況だそうですし、終息に向かう道筋が、なかなか見えない中での生活はまだ続きそうです。

そもそも、定期的な予防接種の回数が欧米に比べて少ない日本なので(最近の乳幼児は多くなってるようですが)予防接種に対して感じるところが、少し外国人とは違っているのかもしれませんね。

アメリカと日本の定期予防接種の比較

◆北米で18歳までに接種する内容(参考)*季節性のインフルエンザは除く

*ポリオ 4回 *おたふく風邪 2回  *はしか 2回  *水疱瘡2回 *髄膜炎2回

*ヒブ 4回   *A型肝炎 2回  *B型肝炎 3回  *3種混合DTP 4回  *風疹 2回  

* 破傷風・ジフテリア・百日咳 4回  *HPV(子宮頸癌)2回←男女共に接種

*髄膜炎MenB 2回 ←子供の大学では推奨項目だったので日本で輸入ワクチンにて接種

*破傷風トキソイド1回 追加

☆アメリカへ留学される方は学生ビザ申請時に予防接種が完了していないとビザが降りないことがあるので、申請に間に合うように予防接種のスケジュールを組んで下さいね。

◆ウチの子供の時(2000年頃)の日本の子供定期予防接種内容

*BCG 1回  *DPT 4回  *DT1回  *はしか 1回 *風疹 1回  *日本脳炎 4回    *ポリオ 2回

*おたふく風邪 1回   *MR 1回
    

ポリオの回数だけ比較しても北米とは2倍の差があります。

◆現在(2021年)日本の子供定期予防接種

*BCG 1回    *ビブ 4回   *肺炎球菌 4回   *4種混合 4回  *2種混合 1回 

*はしか・風疹 2回   *B型肝炎 3回   *日本脳炎 4回    *水疱瘡 2回  *ポリオ2回

*ロタウィルス 5回   *子宮頸癌 3回←女子のみ

ウチの子供の時は、B型肝炎が日本での定期接種ではなかったので、アメリカ赴任がなければ接種していませんでした。日本で暮らしている人は大半が接種していないことと思います。新しく追加になった項目に関しては、年齢が過ぎていても接種できるようには、なかなかならないですよね・・・

数年前、日本でおたふく風が流行し、接種回数が欧米に比べて少ない世代があり、任意で接種できる措置が取られていました。旦那さんが対象だったので接種券が届いていました。接種の重要性を理解して、予約して接種してましたが、あの接種券で、どれ程の人が接種したのだろうか・・・?

接種の安全性の確認は大事だし、必要です。ですが、公衆衛生の観点からも併せて考えることをして欲しいと思います。

急激な円安、子供の学費支払いどうなる?

ここ数日、円安がまた進み、2022年3月頃から円安が進み続けています。現在、カナダドルも1ドル106円を超え、2022年の1月頃は87円くらいでしたので、この半年で、2割も円の価値が下がったことになります。このままでは夏の終わりに、カナダの大学に通ってる子供の新学期の授業料支払いをするのに、去年より2割増しのお金を用意しなければいけなくなります。

海外大学の授業料

学士課程で海外の大学に通う場合、現地の人よりも授業料は2〜3倍高く設定されてることが多いです。入学に必要な条件を満たし、尚且つ、その授業料を払って大学に通います。海外大学の授業料は年々、増加傾向にあって、子供の大学でも来年度は2%ほどの増額が既に去年に決まっており、今後の授業料の支払い予定額は数年先まで示されています。

北米では日本の公立にあたる州立大学でも年間の授業料は200万円を超える所が多いのではないでしょうか。私立大学だと500〜700万円するとも言われています。海外から学びに行く人は、この金額よりも多く支払うことになります。海外では返済しなくてよい奨学金が充実しているとは言え、外国人が大きな奨学金を得るのは、とても大変で競争率も高いので難しいです。

留学は為替の影響を受ける

海外の大学の授業料が高い上に、生活費も必要です。為替の影響を大きく受ける海外生活者にとって、今回のような急激な円安が大きな支出な時に重なると、学校に支払いができなくなる可能性が出てきます。現に、入学許可書をもらっても、授業料が払えず、海外大学に進学を断念する人もいます。

私たちもカナダドルは、コロナショックが明けても、90円前半までだと考えていたので、今の為替相場は想定外でした。ある程度の円安は進むと、世界経済から考えて覚悟はあったものの、予測が甘かったのかもしれません。大学の授業料という大きな支出だと、少しの円安でも大きな支出なります。例えば、同じ30,000ドルでも、半年前は2,610,000円ですが、今だと3,180,000円となり、その差は570,000円となります。支払う金額が多くなる程、この差は大きくなります。

今後、考えられること

日本はデフレで賃金も上がらず、世界はインフレで物価も上昇中。あまりの差に、海外で勉強したくてもできなくなり、学びの場所が限定されていくのではないかと懸念しています。そうでなくても、今の高校生は学校生活の殆どをコロナ禍で過ごしているので、海外に行けるチャンスが遠のいていたと思います。今回の円安とのダブルパンチで、海外へ出て学ぶことが、よりいっそう難しくなるかもしれません。果たして、日本の未来を考えても、それでいいのでしょうか?

為替変動は経済のことで、資本主義社会の中では、当然の流れであるとは解っていても、個人レベルではどうにもできないことです。グローバル社会の中で生きていくのですから、難しいとは思いますが、国内と国外のバランスを図っていくことは大事なことだと感じています。

まだまだ円安が進むようであれば、授業料の支払いが厳しい状態になります。これをどう乗り越えていくか?考える時が来ています。

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