2022年秋学期も無事に終了の子供。この冬休みは、のんびり過ごしていることでしょう・・・学校が始まれば、また睡眠時間を削ったり息つく暇もない生活が始まるので、今のうちにゆっくり休んで欲しいものです。
子供が通っているカナダの大学は、4年で学士を卒業できるのは4割以下だそうで、日本のように4年間で卒業できる環境にはないのが一般的。
授業を取っている間は、課題や予習、復習などに追われる日々です。海外大学では追試はないので、単位を落とせば、また次の学期にその科目を受講して成績を出さないと単位取得になりません。必須科目で躓いてしまうと、それだけで卒業する時期が遠のいていきます。また、履修したい科目を取るのに、関連科目の成績が条件に達していないと履修登録できなかったりする科目があったりと、日本の大学より厳しい条件下で単位を積み重ねていくことになります。
また夏休みも開講している授業があり、熱心な生徒は2単位までなら夏学期に授業を取ることが可能なので、そこでも学ぶチャンスがあります。夏学期は6週間で通常タームの授業と同じ内容を受けることになるので、時間割は少し大変ですが、落とした単位のリカバリーも可能ですし、卒業に向けての単位を稼ぐこともできます。
日本の大学では、どうでしょうか?
『生徒のために』と言うのが、あまり感じられないです。奨学金一つにとってもそうです。返済不要の奨学金の数が少ないように感じます。海外では学費・寮費など全て返済不要の奨学金が出るものから、金額は低いものの、ちょっとした成績で取れるものなど、多岐に渡って設定されていることが多いです。その上で、教育ローンを組んで大学へ進学する生徒もいるということです。返済必要な奨学金が多い日本の大学の奨学金制度は、『生徒のために』という感じがしない理由はこういう所にあります。
卒業式もそうです。子供の通ってる大学は年に2回あります。海外の大学の卒業式は6月頃にあるイメージだと思いますが、11月にも同じように開催されます。大学を卒業する生徒の人数が6月が多くなるのは、高校卒業して大学に入るのが秋なのが一般的なので、相対的にみて6月卒業者が多いというだけです。日本でも4月に一斉に入学して3月に一斉に卒業するのと同じ原理です。
ですが、海外の場合、卒業のタイミングは人によって違うこともあるので、11月にも設けてくれているのです。卒業が早まった場合、半期分の授業料は支払わなくて良くなりますし、単位が思うように取れなくても半期で取れれば卒業できるわけですから、生徒にとって計画が立てやすいです。
海外では大学を卒業すると即戦力で働くことになり、企業が人材を育てることはしませんから、就職時期も一斉ではありませんので、こういう点から考えても『学生のために』という視点ではないと感じます。
教育の差や違いが大きく影響することは明らかなのに、変わっていかない制度の中で、これからの子供達はどうなっていくのか、と少し憂いでいます。日本の良い教育部分を活かし、世界にも通用する経験や教育環境が整っていくことを願うばかりです。
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