北米の准医師 Physician Assistantについて

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北米ではPhysician Assistant (PA)という医師の下であれば、ある程度の医療行為も含めて、患者のケアが認められている職業があります。医師が側にいなくても電話やテレビ電話などでも指示がもらえれば医療行為や薬の処方もできます。患者のケアだけでなく手術のアシストも行えるということなので緊急治療室(ER)内で活躍することも可能です。

日本には残念ながら、このような制度がないようなので的確な日本語訳を付けるのは難しいです、医師助手?准医師?と言うしか今はありませんが、北米では、大学の学士課程を経て、院の課程にPAコースがあり、約24〜27ケ月の間に実習も含めてたくさんの内容を学びます。カナダでも取得できます。Master of Science(修士終了)を取得後に働きたい州のライセンステストを受験、合格すれば働けます。子供の通ってる大学にも院のコースにPAがあります。

カナダではカナダ国籍かカナダの永住権を取得していれば、この修士課程の受験資格条件を満たすとしている学校が多いです。

ライセンス取得後もスキルアップ講座には、参加することにもなってます。日進月歩の医療界、ブラッシュアップすることも必須でしょうから、このような制度になってるのだと思います。

これは余談ですが、ヨーロッパの大学でも特に院の課程になれば、英語で受けられるプログラムもあり、外国人にも道を開いている感はありますが、日本では、なかなか英語で授業を受けられる所は少なく、大学入学や国家試験などにも日本語能力試験での『日本語能力の提示』が必要となる為、外国人の方が日本で学んだり、資格を取り働くことはハードルが高いと思います。日本語自体、難しい言語ですから、海外の方が日本の大学等で学んだとしても、そのまま日本の医療界で働ける環境にあるかは別の問題(語学力)がある可能性は否めません。

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話をちょっと戻して・・・北米で医師になるには学士で生物・化学系を終了しPre-Medという医学専門の課程へ行きます。ここまで終了するのに学士からストレートに単位を取っても約8年です。その後、数年、専門やインターン(臨床研修期間=レジンテント)など経験してから医師になりますので、高校卒業してから最短でも10年はかかります。専門にしてる分野の内容によってはレジデント期間が7年とかになるそうです。そうすると、高校を卒業してから15年しないと医師になれないということです。

日本では、大学医学部が6年。それを終了するれば医師国家試験の受験資格がもらえるので多くの方は高校卒業から6年くらいで医師になります。勉強する期間としてはPAと同じくらいです。

北米では医師になるには時間もお金もかかる為、PAという道を選ぶことで医療で働きたいと思ってる人への活路が見出されてる感じがします。

人材を育てるには時間がかかりますし、資材等は何とか準備できても、優秀な人材の確保には、どこの国も苦労していると思います。北米のPAのような職種が日本でも早くから認められていれば、新型コロナで大変な時期も、少しはマシだったのかもしれません。今後、日本の医療界の人材育成を始め、医療体制が変化していくのかどうか、見守る必要があるかもしれません。

ところで、2022年10月20日より始まったテレビドラマでPAのことが描かれている『ザ・トラベルナース』が放送されました。1回目の放送が終わったばかりですので、ご興味ある方は無料配信されているTverのリンクを貼っておきますね。

2022年秋のドラマ▶︎ ザ・トラベルナース#1 (Tver)

日本の制度で、看護師や医師免許に更新制があるのかどうかなど、医療従事者の免許内容を理解していないことに気付きました。今の日本の医療体制だと、かかりつけ医などの紹介状なしで、いきなり大学病院に行くと選定療養費の義務化により初診の診療料金が高く設定されています。

スキルの高い医療従事者が自分の家の近くの病院にいるのかどうかなど一般的には患者側は、情報もありませんし、病気をした時に、まずどこの病院に受診するのか、日頃から考えておく必要があるのかもしれません。

新型コロナ感染状況が落ち着き始め、経済活動も再開。海外からの旅行者の受け入れも始まり、これまで先延ばしにせざるを得なかった病気の人の治療も開始されてることでしょう。またいつ次の波がやってくるか解らない今だからこそ、より良い充実した医療体制に改善してもらいたいと願います。

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