ここ数日、円安がまた進み、2022年3月頃から円安が進み続けています。現在、カナダドルも1ドル106円を超え、2022年の1月頃は87円くらいでしたので、この半年で、2割も円の価値が下がったことになります。このままでは夏の終わりに、カナダの大学に通ってる子供の新学期の授業料支払いをするのに、去年より2割増しのお金を用意しなければいけなくなります。
海外大学の授業料
学士課程で海外の大学に通う場合、現地の人よりも授業料は2〜3倍高く設定されてることが多いです。入学に必要な条件を満たし、尚且つ、その授業料を払って大学に通います。海外大学の授業料は年々、増加傾向にあって、子供の大学でも来年度は2%ほどの増額が既に去年に決まっており、今後の授業料の支払い予定額は数年先まで示されています。
北米では日本の公立にあたる州立大学でも年間の授業料は200万円を超える所が多いのではないでしょうか。私立大学だと500〜700万円するとも言われています。海外から学びに行く人は、この金額よりも多く支払うことになります。海外では返済しなくてよい奨学金が充実しているとは言え、外国人が大きな奨学金を得るのは、とても大変で競争率も高いので難しいです。
留学は為替の影響を受ける
海外の大学の授業料が高い上に、生活費も必要です。為替の影響を大きく受ける海外生活者にとって、今回のような急激な円安が大きな支出な時に重なると、学校に支払いができなくなる可能性が出てきます。現に、入学許可書をもらっても、授業料が払えず、海外大学に進学を断念する人もいます。
私たちもカナダドルは、コロナショックが明けても、90円前半までだと考えていたので、今の為替相場は想定外でした。ある程度の円安は進むと、世界経済から考えて覚悟はあったものの、予測が甘かったのかもしれません。大学の授業料という大きな支出だと、少しの円安でも大きな支出なります。例えば、同じ30,000ドルでも、半年前は2,610,000円ですが、今だと3,180,000円となり、その差は570,000円となります。支払う金額が多くなる程、この差は大きくなります。
今後、考えられること
日本はデフレで賃金も上がらず、世界はインフレで物価も上昇中。あまりの差に、海外で勉強したくてもできなくなり、学びの場所が限定されていくのではないかと懸念しています。そうでなくても、今の高校生は学校生活の殆どをコロナ禍で過ごしているので、海外に行けるチャンスが遠のいていたと思います。今回の円安とのダブルパンチで、海外へ出て学ぶことが、よりいっそう難しくなるかもしれません。果たして、日本の未来を考えても、それでいいのでしょうか?
為替変動は経済のことで、資本主義社会の中では、当然の流れであるとは解っていても、個人レベルではどうにもできないことです。グローバル社会の中で生きていくのですから、難しいとは思いますが、国内と国外のバランスを図っていくことは大事なことだと感じています。
まだまだ円安が進むようであれば、授業料の支払いが厳しい状態になります。これをどう乗り越えていくか?考える時が来ています。
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